悲しみよこんにちは

サガンからタイトルをパクりました。すみません。

今日は私のことではなくうちの猫についてのお話。

私は2年前、名古屋から大阪に引っ越してきた。

その時に猫を一匹連れてきた。

まだ2歳になったばかりのやんちゃ小僧だった。

ちょうど初回の緊急事態宣言が出されており

ペットショップは閉店中。

緊急事態宣言が解除され、ショップには成長してしまった子がセールで並べられていた。

その中の1匹を我が家にお迎えした。

そして2匹の猫が我が家で生活することに。

それから1年……名古屋から連れてきた猫は猫コロナにより空へ旅立った。

まだ3歳という若さで。

その悲しみから立ち直るのに、しばらく時間を要した。

そして子猫だったペットショップの猫は成長し、健康そのものだったはずだった。

しかし昨日から見るからに元気がなく寝てばかりで

食事も取れていない。明らかにおかしい。

気になって病院に連れていき検査をしてもらった。

白血病です。生きてるだけでも奇跡のような重度貧血があります」

いきなりハンマーで頭を殴られたような衝撃がはしった朝9時。

10月にした検査では全く正常そのものだった……

今回、赤血球は半数以下、血小板は正常値の約30分の1

看護師でなくともその異常さには気づくだろう。

2歳という小さなからだで病気と戦っていたのである。

明らかな異常は見て取れず、突然に襲った落雷。

早急に輸血が必要となった。

車を飛ばして紹介された大きな動物病院へ向かうも、

供血してくれる猫がいないと

輸血はできないと言われた。

猫の血液は基本ストックがないという。

周囲の人に電話をかけ、メールをし、とにかく供血してもらえる子を探すが

簡単には見つからない。

なんせ、ど平日の昼間だ。

みんな働いている。

夕方までほうぼうに連絡して協力を仰ぎ、なんとか少量だけ輸血をしてもらえることになった。

身を引き裂かれる思いで入院をさせて輸血をしてもらい

明日迎えに行く。

しかし自宅に戻っても落ち着かない。

嫌な予感は当たるものだ。

遅くなった夕飯の支度を終えた頃、電話がなった。

病院からだ。

輸血開始直後に副反応があらわれ、輸血が続行不可能となったと連絡が入る。

一筋の光が途絶えた。

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こればっかりは、どうしようもない。

人間の輸血でも、副反応は数人に1人のペースで現れるのを目にしており、避けられないものだと理解できるが故に、悔しくて悲しくて辛い現実……。

自分がコロナになり休んでいて復活したその直後の出来事である。

明日は生きているだろうか。

明後日は?

明明後日は……

輸血は1度行うとすぐに次というわけには行かない。

本来なら1ヶ月は待ちたいところだが

今はもうそんな猶予はない。

早い段階で供血猫を探さなくてはならない。

私はこの子を失いたくない。

悲しみがどれだけこんにちわしようと構わない。

ただ、この子は連れていかないで。

私の大切な大切な家族……。